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【京都の社労士コラム】来年の休日はお決まりですか?有給休暇の計画的付与で効率的な有休消化を!

2025年12月23日

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A(エース)社会保険労務士法人の足立徳仁です。
このコラムでは、人事・労務に関する様々なQ&Aや法改正情報、助成金・補助金などの新着ニュースをお届けしてまいります。

今年最後のメールマガジンは、「有給休暇の計画的付与」についてです。

年次有給休暇は従業員の希望によって取得時期を決定することになりますが、労使協定を結ぶことで計画的に休暇取得日を割り振ることができるため夏季休暇や冬季休暇をさらに大型連休とすることや、暦の関係で休日が飛び石となっている場合に計画的付与制度を活用し、連休とすることができます。
また、従業員が一斉にまとまったお休みを作ることが難しい事業所であってもグループ単位や個人単位で柔軟に設定することが可能です。
有給休暇の取得が義務化された中、5日取得の達成と従業員のリフレッシュにも効果のある、計画的付与制度をぜひご活用ください。


年次有給休暇が付与される対象と付与日数

<対象者>

業種、業態にかかわらず、また、正社員、パートタイム労働者などの区分なく、一定の要件を満たした全ての労働者に対して、年次有給休暇を与えなければなりません。
(労働基準法第39条)。


<付与の要件と日数>

使用者は、労働者が雇入れの日から6か月間継続勤務し、その6か月間の全労働日の8割以上を出勤した場合には、原則として10日の年次有給休暇を与えなければなりません。


ただし、パートタイム労働者など、所定労働日数が少ない労働者については、年次有給休暇の日数は所定労働日数に応じて比例付与されます。



出典:厚生労働省リーフレットシリーズ労基法39条

年次有給休暇の取得義務


使用者は、労働者ごとに、年次有給休暇を付与した日(基準日)から1年以内に5日について、取得時季を指定して年次有給休暇を
取得させなければなりません


対象:年休が10日以上付与される労働者
※対象労働者には管理監督者や有期雇用労働者も含まれます。


有給休暇の取得率向上に活用できる「有給休暇の計画的付与」とは


年次有給休暇のうち、5日を超える分については、労使協定を結べば、計画的に休暇取得日を割り振ることができる制度のことをいいます。


年次有給休暇の計画的付与は、年次有給休暇の付与日数すべてについて認められているわけではありません。それは、従業員が病気その他の個人的事由による取得ができるよう指定した時季に与えられる日数を留保しておく必要があるためです。

付与する日数や付与日はどうやってきめるの?

年次有給休暇の計画的付与制度は、①企業もしくは事業場全体の休業による一斉付与方法、②班・グループ別の交替制付与方法、③年次有給休暇付与計画表による個人別付与方法などさまざまな方法で活用されています。


①企業もしくは事業場全体の休業による一斉付与方式


企業、事業場全体を一斉に休みにできる、もしくは一斉に休みにした方が効率的な業態については、全従業員に対して同一の日に年次有給休暇を与えるという一斉付与方式の導入が考えられます。製造部門など、操業をストップさせて全従業員を休ませることのできる事業場などでは、このような活用方法が取られることが多いようです。また、企業、事業場全体を休みにしても顧客に迷惑にならないような時期に、この一斉付与方式を導入するケースが多くなっています。


班・グループ別の交替制付与方式


企業、事業場で一斉に休みを取ることが難しい業態については、班・グループ別に交替で年次有給休暇を付与する方式の導入が考えられます。流通・サービス業など、定休日を増やすことが難しい企業、事業場では、このような活用方法が取られることが多くなっています。


③年次有給休暇付与計画表による個人別付与方式


年次有給休暇の計画的付与制度は、個人別に導入することができます。夏季、年末年始、ゴールデンウィークのほか、誕生日や結婚記念日など従業員の個人的な記念日を優先的に充てるケースも多いようです。
夏季休暇や、冬季休暇が会社全体として設定することが困難な場合であっても個別に大型連休を設定することが可能です。

活用事例①公休と合わせて大型連休とする

<夏季、年末年始に年次有給休暇を計画的に付与し、大型連休とします>
盆(8月)、暮(年末年始)に休暇を設けるケースが多く、これらの休暇に計画的付与の年次有給休暇を組み合わせることで、大型連休とすることができます。


出典:厚生労働省リーフレット「年次有給休暇の計画的付与制度」

この方法は、企業もしくは事業場全体の休業による一斉付与方式、班・グループ別の交替制付与方式に多く活用されています。

活用事例②飛び石の休日を連休とする

ブリッジホリデーとして3連休、4連休を設けます>
 暦の関係で休日が飛び石となっている場合に、休日の橋渡し(ブリッジ)として計画的付与制度を活用し、連休とすることができます。



出典:厚生労働省リーフレット「年次有給休暇の計画的付与制度」

このように、ブリッジホリデーとして休日が飛び石となっている合間に年次有給休暇を取得させることは、事前に年単位で休日、休暇の計画を立てることを可能にします。
この方法は、企業もしくは事業場全体の休業による一斉付与方式、班・グループ別の交替制付与方式に多く活用されています。

計画的付与導入に必要な手続きは?


①就業規則による規定


年次有給休暇の計画的付与制度を導入する場合には、まず、就業規則に年次有給休暇の計画的付与について定めることが必要です。

<規定例>

第●●条●項

(前項の規定にかかわらず、)労働者代表との書面による協定により、各労働者の有する年次有給休暇日数のうち5日を超える部分について、あらかじめ時季を指定して取得させることがある。


※年次有給休暇の規定部分を改定します。



労使協定の締結


実際に計画的付与を行う場合には、就業規則の定めるところにより、労働者の過半数で組織する労働組合または労働者の過半数を代表する者との間で、書面による協定を締結する必要があります。なお、この労使協定は所轄の労働基準監督署に届け出る必要はありません。


<労使協定で定める項目>


①計画的付与の対象者


計画的付与の時季に育児休業や産前産後の休業に入ることが分かっている者や、定年などあらかじめ退職することが分かっている者については、労使協定で計画的付与の対象から外しておきます。


②対象となる年次有給休暇の日数


年次有給休暇のうち、少なくとも5日は労働者の自由な取得を保障しなければなりません。したがって、5日を超える日数について、労使協定に基づき計画的に付与することになります。


③計画的付与の具体的な方法


<事業場全体の休業による一斉付与の場合>
具体的な年次有給休暇の付与日を定めます。

<グループ別の交替制付与の場合>
グループ別の具体的な年次有給休暇の付与日を定めます。

<年次有給休暇付与計画表による個人別付与の場合>
計画表を作成する時期とその手続き等について定めます。


④年次有給休暇の付与日数が少ない者の扱い


事業場全体の休業による一斉付与の場合には、新規採用者などで5日を超える年次有給休暇がない者に対しては、次のいずれかの措置をとります。
・一斉の休業日について、有給の特別休暇とする。
・一斉の休業日について、休業手当として平均賃金の60%以上を支払う。


⑤計画的付与日の変更


あらかじめ計画的付与日を変更することが予想される場合には、労使協定で計画的付与日を変更する場合の手続きについて定めておきます。

具体的な労使協定記載例はコチラ


まとめ

計画付与の制度の導入は年次有給休暇の取得促進に有効であると考えられます。
アンケート調査によれば、全体の約3分の2の従業員は年次有給休暇の取得にためらいを感じていますが、当該制度は前もって計画的に休暇取得日を割り振るため、当該制度の導入によりはためらいを感じることなく年次有給休暇を取得することができます。

A社会保険労務士法人では、有給休暇の管理も可能な勤怠システムのご提案や、計画付与に向けた就業規則の改定・協定書の作成が可能です。
有給休暇についてお困りの際はぜひご相談ください。
各社の状況に合わせた制度の見直しや就業規則の改定、勤怠管理の導入支援などのサポートも行っておりますので、気になる点がございましたらお気軽にご相談ください。

最新情報が入り次第、今後も随時お知らせしてまいります。
 


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