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【京都の社労士コラム】2026年4月開始「子ども・子育て支援金制度」による影響とは!

2026年01月28日

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A(エース)社会保険労務士法人の足立徳仁です。
このコラムでは、人事・労務に関する様々なQ&Aや法改正情報、助成金・補助金などの新着ニュースをお届けしてまいります。


 今回のメールマガジンは、2026年4月開始「子ども・子育て支援金制度」による影響についてです。

 2024年に「子ども・子育て支援法」の一部が改正され、児童手当の拡充や妊婦のための支援給付、育児時短就業給付などの創設が進められています。この変化に伴い、2026年4月から「子ども・子育て支援金制度」が開始いたします。

 社会全体で子どもや子育て世帯を応援するため、子どもの有無にかかわらず医療保険制度加入者から「子ども・子育て支援金」を徴収するという制度に伴い、「子ども・子育て支援金制度」が導入された経緯や、今後の影響について説明いたします。

参照:こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について

「こども・子育て支援加速化プラン」の財源となる支援金

 「子ども・子育て支援金制度」は、2023年12月に策定された「こども未来戦略」のなかで少子化対策の取り組みとしてまとめられた「こども・子育て支援加速化プラン通称、加速化プラン)」を実施する財源を確保するための制度であり、「加速化プラン」は総額3.6兆円規模に及ぶと発表されています。そのうちの1兆円程度を「子ども・子育て支援金」で確保するとされています。

 「子ども・子育て支援金」として集められた資金は、以下の事業に充てられると発表されています。

児童手当の抜本的な拡充
 所得制限撤廃高校生年代まで延長第3子以降3万円に増額(2024年10月開始)


妊婦のための支援給付(出産・子育て応援交付金)

 妊娠・出産時10万円の経済支援(2025年4月開始)


乳児等のための支援給付(こども誰でも通園制度)
 月一定時間までの枠内で、時間単位等柔軟に通園が可能な仕組みの創設(2026年4月から給付化)


出生後休業支援給付(育休給付率の手取り10割相当の実現)
 子の出生後の一定期間に男女育休を取得した場合に、育児休業給付とあわせて最大28日間手取り10割相当となるよう給付の創設(2025年4月開始)


育児時短就業給付(育児期の時短勤務の支援)
 2歳未満の子を養育するために時短勤務をしている場合に、時短勤務中に支払われた賃金額の10%を支給(2025年4月開始)


国民年金第1号被保険者の育児期間に係る保険料の免除措置
 自営業フリーランス等国民年金第1号被保険者について、その子が1歳になるまでの期間の国民年金保険料を免除(2026年10月から)

医療保険料に上乗せする形で支払う仕組み

 「子ども・子育て支援金」は子どもの有無にかかわらず支払うことになりますが、どのような形で納めていくのでしょうか。

 医療保険料上乗せする形で支払う仕組みになります。医療保険料というとわかりにくいですが、健康保険国民健康保険保険料のことを指します。医療保険制度は割賦対象者(加入者)が多いことや、既に後期高齢者支援金出産育児支援金などの仕組みが組み込まれていることなどの理由から、医療保険料とあわせて支払う仕組みとなりました。

 健康保険組合協会けんぽ国民健康保険といった医療保険制度に加入している人は、「子ども・子育て支援金」を支払うことになります。

 加入している医療保険制度所得世帯の状況などによって異なりますが、こども家庭庁の発表によると、医療保険制度加入者1人あたりの平均月額250~450円程度。こども家庭庁は見込み額として、以下の表が示されています。



参照:こども家庭庁「令和9年度以降の支援金額の見込みについて

 「子ども・子育て支援金制度」は2026年から2028年にかけて段階的に構築していく制度とされており、1年ごとに支払う金額が増える構造になっています。

 平均を見ると1人あたり250~450円なので、年間でも3000~5400円程度となります。ただし、この表はあくまで試算であり、実際は所得に応じて変化することになるため、すべての人がこの金額になるというわけではないと考えておいたほうがいいです。また、配偶者子ども医療保険制度扶養に入っている場合、配偶者や子どもも納めるのかという点も、今後の発表で注目したいところといえます。 


各医療保険制度に加入されている方の内容

(1)被用者保険に加入されている方

 ・支援金額月額)は、標準報酬月額×支援金率になります。
 ・被用者保険については、国が一律支援金率保険料率)を示すこととしており、2026年度の一律の支援金率は0.23%です。

 ・基本的に支援金額の半分企業が負担いたします。
 ・実際の支援金額(月額)は、個人の給与明細に記載されている標準報酬月額0.0023を乗じた金額の半分の額になります。
 ・2026年4月保険料5月に給与天引き)より拠出いただきます。 ※保険料を当月徴収の企業は、2026年4月より拠出。

(2)国民健康保険に加入されている方

 ・支援金額月額)は、お住いの市町村が定める条例に基づき、世帯個人所得等に応じて決定されます。
 ・実際の支援金額については、お住いの市町村にお問い合わせください。
 ・市町村ごとに支援金に係る保険料率は異なります。
 ・2026年4月分から拠出いただきますが、具体的徴収開始時期はお住いの市町村にお問い合わせください。

(3)後期高齢者医療制度に加入されている方

 ・支援金額は、お住いの都道府県後期高齢者医療広域連合が定める条例に基づき、個人所得等に応じて決定されます。
 ・支援金額の月額につきましては、お住まいの市町村にお問い合わせください。
 ・後期高齢者医療広域連合ごとに支援金に係る保険料率が異なります。
 ・2026年4月分から拠出いただきますが、具体的徴収開始時期ご加入広域連合にお問い合わせください。

参照:こども家庭庁「令和9年度以降の支援金額の見込みについて

子育て世帯だけでなく「将来の社会」を支える制度

 現時点では「子ども・子育て支援金制度」には未確定の部分があるため、どの程度の負担増となるかはまだわからないが、子どもがいない人出産・育児を考えていない人も支払うことになるため、一部では「独身税ではないか」という批判の声があがっています。

 「子ども・子育て支援金」は少子化対策のための財源であり、出産・育児関連の給付措置に使われることが明言されているため、納得いかないと感じる人もいると思います。しかし、子どもたちは将来の社会を支える存在であり、いずれは誰もがその子どもたち支えてもらう側になります。

 たくさんの人が少しずつお金を出し合い、サポート必要としている人を支える医療保険制度年金制度で考えてみると納得していただけるのではないでしょうか。「子ども・子育て支援金制度」は子育て世帯を支援するものであると同時に、広い意味で将来の社会を支えるための制度ともいえます。

 こども家庭庁は「少子化・人口減少の問題は、日本の経済全体、地域社会全体の問題であり、子どもがいない方や子育てが終わっている方などにとっても、極めて重要な課題」としています。子どもたち健やかに育つ環境を整えることで、日本の経済地域社会が維持され、国民皆保険制度年金制度持続可能性も高まると考えられます。

まとめ

 「子ども・子育て支援金」は、その使い道が明確になっているところも重要なポイントです。

 出産・育児関連の給付措置に用いられることが明らかであり、新たな使い道を設定するには閣議決定が必要になるため、知らないうちに別の事業で使われているということはないと考えられます。そういう意味でも、確実に子どもたち将来の社会のために使われるお金といえます。

 負担が増えることに抵抗するのではなく、導入される背景やその後の影響を知ることで、新たな制度に対する考え方も変わるのではないでしょうか。

 2026年4月の開始を前に、改めて制度内容を確認してみてください。

参照:こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について

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